アップセル、クロスセルで売上げを伸ばせ

【第2章】ルート営業こそ、営業の王道だ!

6.アップセル、クロスセルで売上げを伸ばせ

ルート営業の戦略として忘れてはならないのが、「アップセル」と「クロスセル」です。
アップセルとは、同じものをよりたくさん売ること。

もっとも蕪本的な営業戦略ですが、「並」に注目するだけではなく、「シェア拡大」をにらみながら、どうしたら他社と差別化でき、取引雌を蛸やせるかを考えて営業活動を進めてください。
現在100の取引を105110と伸ばしていくことは、十分可能性があると思いますし、地味ながら手堅い戦略です。

もう1つおすすめしたいのが「クロスセル」です。
クロスセルとは、関連する商材をプラスして売ること。
どこの会社にも、併売を推進している関連商材があるはずです。たとえば、自社商品Fを賊入したお客様には、続けてGやHをおすすめしろというケースです。
クロスセルに該当する商材をきちんと押さえながら、営業戦略を立ててください。

とはいうものの、順調にいかない場合が多いものです。

なぜなら、営業マンはたいてい得意な商材が決まっていて、Fはよく売るけれども、GやHに広がらないというケースが珍しくありません。

商品の特長をよく知らない、自分なりのセールストークが固まっていないなど、理由はいろいろ考えられますが、要するに「苦手意識のある商材」なのでしょう。
私自身も、部下に対してクロスセルを指導していますが、なかなか成果があがらないものです。得意商材であれば、お客様のニーズが汲み取れ、そこそこ契約も取れるのですが、苦手商材になると、とたんにお手上げになってしまう。

しかし、これは非常にもったいないことです。一度取引があるお客様は、基本的な信頼関係があるわけですから、新規のお客様に比べてかなりハードルが低いはずです。
関連商品やサービスであれば、ある程度の興味・関心はあるでしょう。

そこで、おすすめしたいのは、自分が苦手な商材を得意とする営業マンとのつなぎに徹する作戦です。
たとえば、自分がFの受注に成功したら、折りを見て、商材GやHが得意なスタッフにバトンタッチする。
技術面やスペック的なことが不安な場合は、エンジニアなどに同行を依頼する手もあるでしょう。

もちろん、勝手に進めるのは御法度です。上司の許可が必要ですが、ビジネスチャンスが広がるのですから、上司もイヤとは言わないでしょうc
苦手意識を抱えながら自分1人で商談するより、成約の見込みが大きくなるはずです。

逆に自分が得意な商材Fに関して、苦手な営業マンのフォローをすれば、ギブ&ティクで成果をあげられるかもしれません。
ただし、受注に持ち込んだら、以後はなるべく担当者のやり方から学んで、それを吸収するようにしてください。

営業はやはり実践が大事。一度でも、他の常業マンのロジックの組み立て方、セールストーク、技術者の説明の仕方を見れば、参考になる部分が見つかるでしょう。
リレー方式は苦手意識を克服する有効な戦略の1つです。クロスセルできる商材を見逃さないようにして、売上げアップにつなげましょう。

 
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