同じ商品でも売れる理由が1つとは限らない

【第3章】新規開拓営業で売上アップ!

3.同じ商品でも売れる理由が1つとは限らない

その後、「サイバーコップス」という新製品が開発されました。掲示板の不適切な書き込みをはじくソフトです。
たとえば、NGワードを設定し、それを含む番き込みがあると、自動的に「不適切表現があります←検索対象:バカ」などと、表示するものです。

新製品ですから、文字通りゼロベースからの新規開拓です。掲示板が設悩してある企業のホームページやコミュニティサイトをリストアップし、かたっぱしから売り込みをかけました。

しかし、これまた、なかなか売れません。

稼働している場所がないと、ソフトのメリットが訴求しにくい。
そう考えた私は、セガの関連企業が運営しているコミュニティサイトに注目。社長のツテを頼って、デモ版を無料で組み込んでもらう交渉をし、OKを取りました。
アクセス数が多い有緒サイトです。実際の動作を兄せられるため、商談がしやすくなりました。

驚いたのは、引き合いが多くなるにつれて、「売れる理由」も多様化してきたことです。
開発側は、「NGワードの自動遮断」が、商品のセールスポイントだと考えていました。しかし、お客様の購入理由をみると

雰囲気がよくなる  ←なごやかなコミュニティが維持できる
我用対効果に優れる ←担当者が手作業で削除するより低コストで済む
教育効果が期待できる←警告表示が出るので、過激な評き込みが抑制される
感情のあつれきがない←自動操作のため、ユーザーの感情が逆撫でされない

など、当初、考えていた以上の購買理由が見つかったのです。

2の理由が多いことは、商談を通じて感じていました。確かに書き込みが少なければ、手動で削除したほうがコストはかかりません。
「担当者が削除すれば十分だ」というお客様には、晋き込み数との比較を実際に計測して、費用対効果のボーダーラインを数値的に提示できるようにしました。

意外だったのは、3や4です。一見、lと似ているのですが、峨買決定のニュアンスが違います。
実際、3の教育面の波及効果として、設定されているNGワードを探す「サイバーコップス遊び」などが一部のサイトで流行しました。
4の感情面は、あるクライアントからの指摘でした。

「管理者が削除すると、神経を逆撫でされるみたいですね。その後、しつこい書き込みが続いて炎上したりするけど、機械の削除だと掲示板が荒れないんですよ」というのです。

同じ商品でも売れる理由が1つとは限らない。

この気づきは大きな収穫でした。顧客のニーズの数だけ、商品の購買理由がある。
そしてまた、売れた剛山の数だけ、光り込み先も広がるという邪実が実感としてわかりました。

 
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