営業マンの能力は価値設計のスキルで決まる

【第4章】ソリューション営業で顧客の信頼を獲得!

3.営業マンの能力は価値設計のスキルで決まる

若い営業マンの報告を聞いていると、「ニーズ」の把握ができても、肝心のビジネスに結びつかない。商品とニーズのマッチングに苦労しているのを感じます。
お客様の「ニーズ」を引き出せても、そこにどう自社の商品やサービスをあてはめるか。そこが難題です。

自社商品の「価値」がわからなければ、有意義な提案には結びつきません。つまり、お客様のヨーーズ」と自社商品のマッチングに必要なスキルが「価値設計」です。
経験の浅い営業マンにとって、岐大のハードルがこの価仙設計です。

極論すれば、今やスペック的な機能は五十歩百歩でしょう。付加価値をつけるといっても限度があり、わかりやすい差別化がしにくい時代です。そこで一部の業界では、安易な価格競争に走りがちです。
しかし、逆にいえば、そこが営業マンの腕の見せどころです。

たとえ、ダントッに優れていなくても、競合他社の製品と比べて劣っているわけではないでしょう。
それなら、自社商品のセールスポイントは、お客様の「ニーズ」の中に見出すしかありません。
たとえば、同じ商品Aでも、先方が興味をそそられる部分にスポットを州てて、アピールしていく。単純化するとこういうことです。

〈商品Aの特性〉
●特性1 他社製品と比べて初期費用は高めだが消耗品が安く、メンテナンスが簡単。
●特性2 立ちあがりが早く、毎分あたりの処理スピードが3割アップ。
●特性3 1回の処理枚数がアップ。上位機種に搭載されている機能を追加。

この商品のどこに魅力を感じるかは、お客様のニーズによって違ってきます。
大ざっぱにマッチングすると、次のようになるでしょう。

〈商品Aの価値設計パターン〉
●価格重視のお客様   →特性1「ランニングコストの低さ」をアピールする
●スピード重視のお客様 →特性2「処理速度の速さ」を具体的に示す
●機能に不満があるお客様→特性3「高機能性や新機能の便利さ」を強調する

商品の「特性」とお客様の「ニーズ」から「価値」を見出す。それが「価値設計」です。
ニーズと商品をマッチングするスキルこそ、ソリューション営業には欠かせません。

 
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