Win~Winになる対等な関係をめざそう

【第4章】ソリューション営業で顧客の信頼を獲得!

6.Win~Winになる対等な関係をめざそう

ソリューション営業では、最初に「Win~Win Or NODeal」という立場を鮮明にすることも重要です。

私たちは御社のために役立つ提案をする準備があります。
この商談のために全力を尽くすつもりです。
しかし、もし、双方にとってメリットが見出せなければ、今回はご縁がなかったと引き下がります。

自分が売りたいだけでなく、そちらにとっての価値も考えますから、ぜひニーズをお聞かせくださいというスタンスを鮮明にして、アプローチしてください。
なぜなら、営業マンの訪問を受けると、売り込まれるんじゃないか、余計なものを買わされるんじゃないかと、身構えてしまうのが人間です。

しかし、「売り込みはしますが、Win~Winの関係が築けなければ、今回のお話はナシに(NODeal)しましょう」と言われるのは、商談相手にとっても気がラクです。
お客様から見ると、自分の成果だけを考えている営業マンは印象がよくありません。
たとえば、洋服を買いに行って試着してみたけれど、自分には似合わなかった。
ところが、商品を売りたいばかりに、歯の浮くようなお世辞を言ってすすめる店貝がいます。そういう対応ではいい関係は成立しません。
むしろ、不満を察知して「お客様にはこちらがお似合いですよ」と別の商品をすすめる。

お客様とは別の視点から、「あ、コレいいな」と思う服をお見立てするのもプロの腕でしょう。それもダメなら、今回は残念ながらご縁がなかったと、あっさり引き下がるべきです。

ソリューション営業とは、まさにそういう活動です。
だれでも営業モード全開で来られるより、おたがいがハッピーになるポイントを見出そうとする相手のほうに心を開き、信頼を感じるはずです。
個人レベルではわかっているのに、仕事となると、自社の利益、自分の成績のことで頭がいつぱいになる鴬業マンは少なくありません。

確かに数字は取りたい。目の前のノルマもある。
しかし、他社製品のほうが御社にはよさそうです。あるいは、それほど値引きを要求されるなら利益が出ませんので今回は引き下がりますという判断が結局、「次」につながります。

感触がよくないのに、ゴリ押しで商談を続けるのは時間のムダ。
しつこくすれば値引きを要求され、利益率が落ちる。
接待も時には必要。しかし、たび重なると経費のかけ過ぎに。

つまり、成約だけを目的にしても、成果が出たとはいえません。

その線引きを見極める1つの基準が、「Win~Win Or NODeal」です。
時間、コスト、手間、今後の展開、他の取引との兼ね合いを考慮しつつ、潔く引き下がる覚悟を持つことも忘れないでください。

 
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