Win~Winの関係はプロセス管理から生まれる
【第1章】仕組みづくりで業績を伸ばせ!
7.Win~Winの関係はプロセス管理から生まれる
ソリューション営業では、お客様のビジネスに貢献し、自社の利益になるという「Win~Winの関係」をめざすことが大切です。
プッシュ型の営業では本当の「顧客満足」には至りません。なぜなら、そこには、「お客様のお役に立つ」という視点が抜け落ちているからです。
プロセスをきちんと管理し、売れる仕組みをしっかりと構築する。これこそ、「勝てる営業」へのスタートラインです。
たとえば、プロセスをおざなりにし、結果を焦ると次のようになってしまうでしょう。
「事前準備」が不十分のままだと、トンチンヵンな対応になってしまう。
「アプローチ」の際、印象が悪ければ、先方が商談をする気をなくしてしまう。
「ヒアリング」がしっかりできなければ、いい提案に結びつかない。
「プレゼンテーション」の内容がよくなければ、採用されず、信用を失う。
「クロージング」しないままでは、その後の対策が決まらない。
結局、全部が一連の営業活動なので、どこかが不十分だと当然、商談の流れが悪くなってしまいます。
商談に移った場合もきちんと手順を踏み、どの段階でもおざなりにせず、それなりに時間をかける必要があります。
プロセスを早く進めることより、各ステップにしっかり取り組んでこそ、意味がある。もちろん、ダラダラ時間をかければいいわけではありません。
プロセスをきちんと管理し、まだ十分でないと感じたら、絶対、次のステップに進まないこと。
これが大事です。段階を踏まず、性急に進めると必ず失敗する。
特に若手営業マンの場合は経験が浅いのですから、自分のウィークポイントを知り、敗因を分析するうえでも、プロセスごとの検証が重要です。
弱点がわかれば、上司や先輩の指示やアドバイスを仰げるでしょう。
ソリューション営業では、お客様のニーズを探り、それに対応した提案をする必要があります。
そのためには、顧客を深く理解する必要がありますから、即、結果を出すのはむずかしいでしよう。
だからこそ、各案件をデータ化し、営業の成功案件・失注案件を分析していかなければ、なかなか勝率はあがりません。
まどろっこしく思えても、段階を踏んで進めることは、「勝てるセオリー」の1つです。
各案件を丁寧にこなしていくことで、若実にスキルアップできますし、お客様のニーズと自社商品をマッチングさせるポイントも見えてくるはずです。
工藤龍矢書籍『勝てる!戦略営業術』より