「プッシュ~プル型作戦」で見込み客をキャッチ

【第3章】新規開拓営業で売上アップ!

9.「プッシュ~プル型作戦」で見込み客をキャッチ

プッシュ型の営業は、もう古いと言いましたが、ステップーの「集客」とステップ2の「見込み客フォロー」に、プッシュ型のアプローチを組み込むのは、意外と効果的です。
常業マンが個人で十分トライできる方法をご紹介しておきましょう。
名づけて「テレアポ+街料送付作戦」です。

まず、通話でお客様にアプローチする。これはハウスリストや希抑を使ってかたっぱしからコンタクトを取ってかまいません。
ただし、「セールスモード」な通話は厳禁。セミナーや新製品のご案内といったティストで話すのがポイントです。
たとえば、以下のような感じです。

「今度、弊社より新製品が発売されましたc資料がございますので、ご興味があればメールかFAXをさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか」
ここで、「じゃ、送って」という返事なら送信します。「いらない」と言われたら、潔く引き下がる。あくまで深追いしないことが大事です。
事務的に「YES/NO」を尋ねて、淡々と進めていくようにしましょう。ただし、資料送付の際には、ちょっとしたコツがありますcFAXにしろ、メールにしろ、どんな資料を送るのか、次のように予告しておくのです。

●FAXの場合
「○○○という件名のFAXが5枚ほど行きますので、よろしくお願いいたします。」

●メールの場合
「○○○という件名でPDFファイルを2つ添付しますのでよろしくお願いいたします。」

●郵送の場合
「○○○社と背かれた茶色い大きな封筒でお送りしますのでよろしくお願いいたします。」

つまり、「盗料の形態」を事前に伝えます。この一言を付け加えるだけで、潜在意識にインプットされて相手の記憶に残りますから、届くと「ああ、アレね」と納得して、見てもらえるでしょう。
そして、その後は、特にコンタクトもせず、ほったらかしておきます。

「1週間後に〈いかがだったでしょうか〉とフォローの巡話なり、メールなり入れなくていいのですか?」とよく質問されますが、必要ありません。
興味があれば、先方からコンタクトしてくると割り切り、待ちましょう。

下手に深追いして悪印象を残したり、時間や手間をかけるより、情報をバラまいて興味のあるお客様を引っ張る(プル)ほうがいいのです。
営業マン自身も、情報提供だけに徹したほうがストレスを感じずにすみ、気軽にアプローチできるでしょう。
電話やFAXなどの通信費程度ですめば、営業マン個人のレベルでも気軽にできますから、機会があればぜひトライしてみてください。

大がかりな方法としては、ガーラ時代、「アンケート作戦」を試みたことがあります。
「弊社ではWEBマーケティングに関する○○というテーマでの調査を企画しています。
つきましては、ご担当者にアンケート用紙をお送りしてもよろしいでしょうか。ご協力いただければ、終了後に報告書を進呈させていただきます」と、100社程度に協力の依頼をしたのです。

同業他社の動向や、マーケティング情報などは、どこの企業でも興味がありますから、かなりいい感触でした。
もちろん、アンケート項目には、こちらが知りたい情報を引き出す設問をちりばめているのですが、あくまで調査という名目で実施しました。
報告謀はきちんと集計・加工して一定レベル以上のものに仕上げ、無料で送ります。

ガーラという会社の事業内容、企業としての信頼性を見てもらうためのものですから、結構、がんばって仕上げました。
これは代理店時代のノウハウを活用しました。

実際、興味を感じた企業からいくつかオファーがあって、商談に持ち込めました。それなりにコストはかかりましたが、費用対効果は十分でした。
規模は違いますが、「テレァポ+涜料送付作戦」と同じ発想です。
このような「アンケート作戦」は、組織レベルでの取り組みですが、会社や製品、サービスを知っていただく先行投資として、こういった方法も有効でしょう。

 
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