営業プロセスを分割して体系的にとらえよう

【第1章】仕組みづくりで業績を伸ばせ!

3.営業プロセスを分割して体系的にとらえよう

営業という仕事を説明する時、私はよくパンエ場を例に出します。おいしいパンを焼くための製造工程が、営業活動のプロセスと似ているからです。

営業マンは、「結果を出すこと」「数値的な目標(ノルマ)を達成すること」が当たり前とされてきました。
そのため、結果重視になりがちで、どうしても性急にコトを進める傾向があります。
しかし、工程の順番を守り、各ステップを丁寧に進めなければ、おいしいパンは完成しません。
発酵に十分な時間をかけなければ生地はふくらまないし、適当な配合では味にバラつきが出て、まずいパンになってしまいます。
営業もまったく同じだと思います。受注を焦って、お客様に十分納押いただかないまま強引に商談を進めては、末永いおつきあいにはならないでしょう。

営業プロセスを分解し、案件ごとに検証することは、勝率アップにもつながります。
失注に至ったのはなぜか。面談でのヒアリングが十分でなかったのか、見積もりが他社に負けたのか、それともプレゼンテーションの提案内容に魅力がなかったのかなど、1つずつ検討することで、ウイークポイントが見えてくるはずです。
逆に、受注に成功した案件を分析すれば、成功事例のノウハウが蓄積できます。

受注という評価基準だけではなくプロセスを管理するという発想を持つ。

案件ごとのデータを積み重ね、ムリ・ムダ・ムラを省きながら、数値的・体系的に営業活動を検証し、次の案件につなげていく。
客観的な視点を取り入れることで「見える化」でき、自分なりのPDCAサイクルが構築できます。

 

工藤龍矢書籍『勝てる!戦略営業術』より

 
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